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“東京──富山”遠距離介護を7年間。「私の介護体験」柴田理恵さん(俳優・タレント)

2025.03.05

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豪快さも意欲も衰えず、人生のしまい方を教えられる

理恵さん曰く“強烈なキャラクター”の持ち主・須美子さんの豪快さは健在です。91歳になり「これが最後」と地元のバーベキュー大会に出かけたときのこと。みんなにビールや日本酒を注いで回り、返杯を受け、つい飲みすぎて酔っ払い、夜中に転倒。なんと翌日、青あざを作ったお岩さんのような顔でデイサービスに現れたというのです。

「さすがに私も“お母さん、デイサービスは二日酔いで行くところではありません!”と叱りましたよ。母にしてみれば最後だからみなさんと楽しく飲んでお礼がいいたかったのでしょうね。……やがて入院を繰り返すようになるのですが、その度にリハビリを頑張り、不死鳥のように自宅へ戻ってくるのですからたいしたものです」。

2021年、腸閉塞を起こして以来、自力では栄養を十分に摂ることができなくなり、その後は病院暮らしが続いています。それでも理恵さんが「お母さん、何したい?」と聞くと「あれがしたい、これがしたい」と次々やりたいことが出てきて、リハビリへの意欲は少しも衰えません。 


24年6月には理恵さんが校歌を作詞した地元の中学校を二人で訪問する目標を叶えました。「驚いたのは、校舎に入った途端に表情がシャンとして先生の顔つきに戻ったこと。教師は母の天職だったんですね。母は若いときも今も、そしてこれからも頑張り続ける人。最後まで人生を投げず、一生懸命生きようとする姿は、私に人生のしまい方を教えてくれているようです」。

親に会う日の3つの心がけ

1 無理にでもいいからにっこり笑顔で話す
いくつになっても親は、子どもが元気で笑っていると嬉しくなるもの。ビデオ通話の場合は特に、とびきりの笑顔を作って話します

2 楽しかった昔話に花を咲かせる
「お母さん、教職員組合の旅行で十和田湖行っとったね」「徳島のお土産に鳴門のわかめ買ったね、覚えとる?」などと昔話をすると、「ああそうだった、そうだった」と嬉しそうな母。話はつきません

3 親の机の上や部屋を勝手に片づけない
親には親の暮らしやすい流儀があります。散らかっていると思っても、勝手に置き場所を変えたり部屋を片づけたりはしません。混乱させるだけですから

連載「私の介護体験」の記事一覧はこちら>>>

この記事の掲載号

『家庭画報』2025年03月号

家庭画報 2025年03月号

取材・文/浅原須美

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