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「東海林」さんの読み方、「しょうじ」「とうかいりん」どちらが正しい?

2025.03.31

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墨アート製作/越智まみ

名字365 姓氏研究家の森岡 浩さんが日本人の名字を毎日紹介します。あなたの意外なルーツが分かるかも?知れば知るほど面白い、名字の世界をお届けします。連載一覧はこちら>>

難読名字:東海林(しょうじ・とうかいりん)

「東海林」と書いてなんと読むでしょうか。

多くの方が「しょうじ」と読んだと思います。漢字と読みが全く対応していないのですが、かなりの人が「しょうじ」という読み方を知っています。とくに年配の方だと、ほぼ「しょうじ」と読めると思います。

というのも、かつて東海林太郎(しょうじ・たろう)という国民的歌手がいた他、芸能リポーターや漫画家に「東海林(しょうじ)」という名字の有名人がいたため、「東海林(しょうじ)」はとても見慣れた名字でした。


では、どうして「東海林」と書いて「しょうじ」と読むのでしょうか。

実は、「東海林」は職業由来の名字です。中世、荘園の管理を現地で行う人を「しょうじ」といいました。漢字では「荘司」「庄司」と書くことが多いです。

かつて、現在の山形県最上郡に東海林氏という有力一族がいました。文字通り「とうかいりん」と読みます。この東海林氏の一族が、現在の秋田県に転じて荘司をつとめたのです。そのため、「東海林」という漢字のままで「しょうじ」と読むようになりました。

現在でも、「東海林(しょうじ)」は秋田県の横手市と由利本荘市に集中しており、山形県に多い「東海林」は「とうかいりん」と読みます。
森岡浩/Hiroshi Morioka
姓氏研究家。1961年高知県生まれ。早稲田大学政経学部在学中から独学で名字の研究をはじめる。長い歴史をもち、不明なことも多い名字の世界を、歴史学や地名学、民俗学などさまざまな分野からの多角的なアプローチで追求し、文献だけにとらわれない研究を続けている。著書は「全国名字大辞典」など多数。

墨アート製作 書家・越智まみ(https://esprit-de-mami.com/

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