新世代の鍼灸師に訊く 第16回(2)鍼灸院は「未病を予防する」ことから「病気を改善する」ことまで守備範囲が広く、身近な健康アドバイザーとしてもっと活用したい医療施設の一つです。
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スキマ時間でやってみよう!簡単セルフケア
喜島 顕先生(喜島鍼灸院・喜島接骨院)

喜島鍼灸院・喜島接骨院 院長 喜島 顕(きじま・あきら)先生 1960年、東京都生まれ。祖父の代から続く接骨院に生まれ育つ。柔道整復師の資格取得後、入院施設のある医療機関などに勤務する。一般的な整形外科疾患、リハビリテーションのほかスポーツ障害に取り組み、高校のサッカーやバレーボールチームのトレーナーも経験。2007年に鍼灸師の資格を取得。08年2月に開業。
腱鞘や足底筋膜のケアで痛みを軽減。正常な動き方を取り戻す効果も期待
「早期に回復させるうえで最も大事にしていることは、セルフケアが十分に行えているかどうかということです」と喜島先生。自ら試して効果が高い方法を患者さんに伝授しています。痛みを軽減し動きをスムーズにするには血行をよくすることが重要で、温浴も有効です。喜島先生は手作業を始める前の温浴をすすめています。
ひじの痛みを改善する
前腕ストレッチ
伸筋群伸ばし:左ひじを伸ばし、手のひらを下に向ける。右手で左の手の甲を持って下に曲げ、そのまま10数える。この動作を3回繰り返す。反対側も同様に行う。
屈筋群伸ばし:左ひじを伸ばし、手のひらを下に向ける。右手で左の手のひらを持って上に曲げ、そのまま10数える。この動作を3回繰り返す。反対側も同様に行う。
症状悪化・再発の予防
腱鞘マッサージ

手の痛みがある部分に金属製ボールを押し当て、転がしてマッサージする。転がす場所は図参照。

(1)、(4)は矢印の間を、(3)は労宮を起点に少し上まで転がし、再び労宮を通って大陵まで転がす。
〈効果が期待される手のトラブル〉(1)手根管症候群
(2)親指のばね指
(3)腱鞘炎、手術後の痛み
(4)小指のばね指
足底筋膜のトレーニング
タオルギャザー

椅子に座り、かかとを地面につけたまま、足指全体を使って足もとにタオルを引き寄せる。
症状悪化・再発の予防
筋膜マッサージ

足底筋膜の痛みがある部分に金属製ボールを押し当て、前後に15回、足裏でボールを転がしてマッサージする。
血行の促進
手足の温浴

40度前後のお湯に手首・足首まで両手・両足をそれぞれ浸し、手足だけでなく、全身がぽかぽかする程度まで温める。
診療案内
神奈川県相模原市南区東林間8-7-29
TEL:042(743)2530 完全予約制
診療時間/月曜~金曜 8時~19時、土曜 8時~17時、日曜 8時~12時
休診日/水曜・日曜午後・祝日
診療費/初診料 2000円、鍼灸マッサージ総合治療(60分)5500円ほか。健康保険への対応あり。
http://kijima-care.jp/・
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