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【最終回】大原千鶴の心に残るレシピ「鯛かぶら」

2020.04.07

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生命をいただくからには、かぶらも葉を捨てずにいただきましょう


最近、「素材の持つ力」に改めて考えをいたすことが多くなりました。

その日の献立は買い物に行った先で素材の顔を見て、「これやったら、あれを作ろう」と決めますね。

旬であること、そして「いいものが入ったら作ってもらいたい」料理をこの連載では意識して選んできました。


鯛かぶら、ポタージュ、千枚漬け......。どれも時季もんであり、その力にちょっとお味を添えるだけ。

それだけで心から美味しいといえる──家庭料理とはそうありたいものだと思います。

鯛かぶら


鯛かぶら

鯛かぶら鯛の上品なおだしを含み、きめ細かく甘みを増したかぶらの美味しいこと。かぶらは皮がよごれておらず、みずみずしくてきれいな白色をしているなるべく新鮮なものを選びましょう。

【材料 3~4人分】


・鯛の切り身...3~4切れ(200グラム)
・塩...少々
・聖護院かぶ...1/2個(正味約500グラム、小かぶの場合は4~5個程度)
・A【だし...300ml 薄口醬油...大さじ1 塩...2つまみ】
・木の芽...適宜

【作り方】


(1)かぶは厚めに皮をむいて4~6等分のくし形切りにし、鍋にひたひたの水とともに入れて中火にかける。竹串がすっと通るまでゆでる。

(2)鯛は塩少々をふって10分おいた後、ざるに入れてかぶをゆでた(1)の熱湯を回しかける。

(3)鍋に(1)のかぶとAの調味料を入れて中火にかけ、沸いたら火を少し弱め、オーブンシートで落としぶたをし、ことことと3分ほど煮る。(2)の鯛を入れ、5分ほど煮て火を止め、そのまま15分ほどおいて味を含ませる。器に盛りつけ、木の芽をあしらう。

〔料理のヒント〕天然鯛の見分け方


天然鯛の見分け方

天然の鯛は海の深いところで泳ぐため、日焼けをせず体色はきれいな桜色で、ブルーの斑点も鮮やかなことが多いですね。

また、養殖に比べ天然物は尾の切れ込みもシャープで角が残っていることが多いようです。
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