こうして、安東さんご夫妻は藤田作品に注目していくようになりました。初めは猫。そして少女と猫、やがて少女へ、聖女そして聖母子像へと、蒐集の扉は次々に開いていくのです。
「ヴァンドーム広場」は安東コレクションがかたち作られるきっかけであり、またどん底から安東さんが這い上がっていく過程と密接にリンクした、まさにはじめの一歩なのです。
猫に魅了される二匹の猫
1958年 リトグラフ・紙 45.0×56.0cm
猫を抱いた少女へ猫を抱く少女
1953年 墨・水彩、紙 31.3×26.3cm
そして少女へ内気な子
制作年不詳 油彩・キャンバス 33.2×24.3cm
聖女へ母子像
1960年 油彩・キャンバス 33.0×22.0cm