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7日間に及ぶ神々の議り事に祈りを捧げて。出雲大社の「神在祭」

2020.09.30

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万九千神社より神々は出雲を出立される


本殿で祈りを捧げる神在祭(かみありさい)
忌み火で湯を沸かし、湯立神事が行われる。4人の神職による大らかな趣の神楽舞が奉納され、最後に、宮司が一人粛々と舞う。

出雲の各神社で神議りを終えた神々は最後に万九千神社に立ち寄られます。そして名残を惜しむ直会(なおらい)と呼ばれる酒宴をされ、明年の再会を期してそれぞれの国にお帰りになると伝えられているのです。万九千神社は斐伊(ひい)川のほとりにあり、この辺りを「神立(かんだち)」と呼ぶのは古来、神々の旅立ちを見守ってきたことに由来するといわれます。


本殿で祈りを捧げる神在祭(かみありさい)
湯釜の前の祭壇には山海の幸の神饌が並ぶ。その上に張られた注連縄の前には五色の御幣が立つ。手前は神楽鈴、白幣、剣。

神迎えにあたる龍神祭は旧暦10月17日の早朝、宮司一人が斐伊川の水辺で秘儀として行います。そして神籬に宿られた神々を神社へとお遷しするのです。この日を「お忌み入り」といい、以後は境内周辺での歌舞音曲が禁じられます。

最終日の大祭は神々を送る神等去出祭で、境内で湯立(ゆだて)神事が行われたのち、ご神前で神等去出神事が執り行われます。幣殿の扉を梅の枝で打って出立を神々にお知らせする所作は美しく心に残ります。

その夜は直会の宴となり、翌早朝に八百万の神は諸国へと旅立たれます。

本殿で祈りを捧げる神在祭(かみありさい)
扉を閉じた幣殿の前に座した錦田剛志宮司が「お立ち~、お立ち~」と3回唱えながら、梅の枝で扉を叩き、神々に出雲からの旅立ちが近づいたことをお知らせする。

本殿で祈りを捧げる神在祭(かみありさい)
幣殿の扉が開かれ、灯明が灯る中、神饌が献供された。いよいよ神等去出の神事が執り行われる。

本殿で祈りを捧げる神在祭(かみありさい)

万九千神社(まんくせんじんじゃ)


本殿を持たない、立虫神社の境内社。斐伊川での神迎えは宮司一人が行う秘儀とされる。神等去出祭は社殿で執り行われる。
神在祭:旧暦10月17日~26日(2020年12月1日~10日)。旧暦26日は神等去出祭。
島根県出雲市斐川町併川258
TEL:0853(72)9412
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