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松岡修造さんと訪ねる、新たな扉を開いた伝説のホテル「リッツ パリ」

2024.07.23

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リッツ パリ史上初の女性シェフが吹き込む新風。地中海、アフリカの大地が香る旅へ ──

「近代フランス料理の父」オーギュスト・エスコフィエに始まる「リッツ パリ」のレストラン。

新生「エスパドン」はもともとエスコフィエのダイニングがあった場所に移動。全25席という空間で、ガラス越しには厨房が見える。

新たにその厨房を預かる大役を担うのがウジェニー・ベジアさんです。地中海地方の家系に生まれ、18歳までアフリカで育った彼女は、子どもの頃の香りの記憶、エモーションを料理に表現しています。

高身長の男性料理人たちを率いる小柄なウジェニーさんは、料理への情熱の化身のよう。「ハーブやバラなど、子どもの頃から花を大切にしてきた感性も伝わってきます」と松岡さん。


Eugénie Béziat(ウジェニー・ベジア)
1983年ガボン生まれ。18歳までアフリカで育ち、夏は家族の拠点である地中海地方、南仏プロヴァンスで過ごした。「ラ・フリビュスト」のシェフとしてミシュラン1つ星(2020年)獲得。2023年9月から現職。2024年3月「エスパドン」は1つ星を獲得。 「最初は頭の中にクエスチョンが出てきて不思議な感覚なのです。これまでの僕の常識にはない味だから。けれども、だんだん居心地がよくなってきて、彼女の世界に僕が入ってゆくような感じ。そしてクエスチョンが笑顔に変わるんです」。

初めて味わった彼女の料理の印象を松岡さんはこう語ります。

「一つ一つの料理がポエムのようで、一つの輝きとして味になっている。食べた人を笑顔にさせるってすごい力じゃないですか? 最後に彼女が満面の笑みを見せてくれたとき、この料理での旅が完璧なものになりました」。

専属の菜園で採れた6種のラディッシュとグリーンカルダモン、落花生の料理。

ハイビスカス由来のアフリカの薬味「ビサップ」を利かせたオマール海老。

新生「リッツ バー」でオリジナルのカクテルを
夕方、劇場の幕が上がるように星座のランタンに明かりがともる「リッツ バー」。パリでも流行中の「ミクソロジー」は果物や野菜、ハーブ・スパイスを用いてお酒を割る新感覚のカクテル。アーティスティックな一杯を楽しめる。

Ritz Paris(リッツ パリ)
15 Place Vendôme 75001 Paris
TEL:+33(0)1 43 16 30 30(ホテル代表)
客室料金2200ユーロ~。「 スイート マンサール」1万9000ユーロ~。
「サロン プルースト」(ティータイム14時~17時30分 95ユーロ~)
「エスパドン」(19時~21時 日曜・月曜定休 コースメニュー290ユーロ~)
「リッツ バー」(17時30分~23時30分 日曜・月曜定休 カクテル35ユーロ~)。
サロン、バー、レストランへのお問い合わせ TEL:+33(0)1 43 16 33 74

※1ユーロ=約169.92円(2024年6月6日現在)
※営業時間、定休日、商品、サービス内容、料金やメニュー等は時期により変更になる場合があります。
※別途サービス料や税金がかかります。


(次回へ続く。この特集の一覧>>

この記事の掲載号

『家庭画報』2024年08月号

家庭画報 2024年08月号

撮影/武田正彦 スタイリング/中原正登〈FOURTEEN〉 コーディネート・文/鈴木春恵 取材協力/フランス観光開発機構

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