ニッポンを全力応援!体操編&陸上編 取材こぼれ話
『家庭画報』2024年8月号では「スポーツの力で元気に!ニッポンを全力応援 体操編&陸上編」と題し、団体金メダルに加え、岡慎之助選手の個人総合&鉄棒の金メダル、平行棒の銅メダル獲得という歴史的快挙を成し遂げた体操男子団体や、3000メートル障害で五輪2大会連続の入賞を果たした三浦龍司選手、10000メートルで世界に挑んだ太田智樹選手とアスリートプロジェクト“Ggoat”の仲間たちを紹介しています。この記事では、貴重な未公開写真と誌面に書ききれなかったこぼれ話をお届けします!
第3弾・陸上10000メートル
10000メートルの日本代表として葛西 潤選手と共にパリ五輪に出場した太田智樹選手(トヨタ自動車)。夢の舞台で世界のトップ選手たちと走った経験のすべてを糧にかえ、次を見据え走り始めている。
毎年恒例、『家庭画報』2月号の人気テーマ
「箱根駅伝」特集にて駒澤大学をご紹介しているご縁で、1号前の『家庭画報』8月号では、ご存じ駒澤大学陸上競技部・大八木弘明総監督率いるGgoat(ジーゴート)+トヨタ自動車陸上長距離部の仲間たちを独占取材! 10000メートル代表としてパリ五輪に出場した、太田智樹選手(トヨタ自動車所属)にもご登場いただきました。
期間限定で一緒に練習しているGgoatの仲間たちと取材に応じてくださったときはお元気そうだったものの、実はその後、5月末から6月にかけて怪我をしてしまっていた太田選手。パリ五輪本番で優勝した、世界選手権3連覇中のウガンダ、ジョシュア・チェプテゲイ選手の優勝タイムは26分43秒14。これまでのオリンピック記録を18秒あまり更新する新記録を打ち立てました。稀に見るハイペースな戦いのなか、太田選手は怪我で思うような練習を積めなかった影響もあり、24位という結果になりましたが、ここでの経験から得たものは大きかったはずです。
レース後、「悔しい思いと、応援してくださった皆さんに申し訳ない気持ちでいっぱいです。4年後にリベンジするため、またいいスタートラインに立てるように頑張りたい」と語った太田選手。努めて冷静に語る中にも悔しさが滲み出るコメントでしたが、会場でのウェイブや世界トップクラスの選手たちと共にアップし共に競い合った経験は、日本代表の座を掴み取った努力あってのもの。すべてを糧に一回り強くなった姿を見せてくれる日を楽しみにしています。お疲れ様でした!
右から、クールに見えて心はアツい長兄・太田智樹選手、マイペースながらも人懐っこい次兄・田澤 廉選手、頼りになるしっかり者の三男・鈴木芽吹選手、ガッツと明るさで場を盛り上げる四男・篠原倖太朗選手、ほっこりタイプなのに走るとすごい末っ子・佐藤圭汰選手。
今回は、『家庭画報』8月号でご紹介している田澤 廉選手、鈴木芽吹選手、篠原倖太朗選手、佐藤圭汰選手、そして太田選手という、Ggoatとトヨタ自動車の仲間たちによる座談会で書ききれなかったこぼれ話を少しお届けします。皆さんそれぞれがお互いをどう見ているのか、その関係性が伝わってくる、ちょっとほっこりするやりとりをどうぞ。
1)リーダーシップがあるのは……あの選手!
2024年5月。アスリートプロジェクト“Ggoat”メンバーが練習拠点とする駒澤大学玉川グラウンドにて。練習合間の楽しそうな語らい。大学陸上競技部では主将として部のみんなを引っ張る篠原選手(4年)も、圧倒的な強さを誇る佐藤選手(3年)もこの中では弟的な立ち位置。
——この5人の中で、一番リーダータイプなのはどなたでしょう? ではまず篠原さんからお答えください。篠原倖太朗選手(以下、篠原) 僕は、太田さんですかね。どこか行くにも、電車を調べてくれたり計画をしっかり立ててくれるので「ついていきます!」という感じです。2024年5月に、日本選手権へ一緒に行ったとき、ハンバーグのお店“炭焼きレストラン さわやか”への行き方も調べてくれたり。頼り甲斐があるなあと思いました。
——鈴木選手はいかがでしょう?鈴木芽吹選手(以下、芽吹) 結構難しいですが〜、意外に篠原かなという気がしています。
——佐藤選手はどう思いますか?佐藤圭汰選手(以下、圭汰) 僕は芽吹さんかなと思います。
田澤 廉選手(以下、田澤) 僕もリーダータイプは芽吹ですね。この中で性格が一番リーダー的存在というか。競技に対しても、生活面でも、皆をしっかり引っ張っていきそうだなと思うんですよね。
——太田選手はいかがですか?太田智樹選手(以下、太田) 芽吹です。
——その理由をお聞かせいただけますか?太田 圭汰は一番歳下なので遠慮してるだろうし(笑)、篠原も……まあ、篠原はないわけではないですが、この中では若い立ち位置じゃないですか。芽吹は田澤よりリーダーっぽい性格ではあるのかなと(笑)。