「これからもまたウイルスはやってくる。この経験を生かさなければ」大曲先生
米倉さんが靴の裏をアルコール除菌しているお話から、紫外線で殺菌できる衣装ボックス、公共施設の利用時は除菌を忘れずになどの話題で話が弾みました。ニット21万4500円 ジャケット35万2000円 スカート(参考商品) 靴(参考商品)/すべてトム ブラウン(トム ブラウン 青山) ピアス2万3100円/グロッセ(グロッセ・ジャパン)
ウイルスはまたやってくる。いかに教訓とするかが大切
米倉 2021年12月前半の今はひと息つけている状況ではありますが......、第6波、来るのでしょうか。
大曲 おそらく来ます。感染力が強そうなので、この号発売の2022年2月初めまでにはオミクロン株が増えている可能性が高いんですよね。重症化するかどうかは注視していく必要がありますが。
米倉 やっぱり3回目のワクチンは接種しておいたほうがいいですか?
大曲 打っておくべきだと思います。現状では亡くなるリスクがインフルエンザの100倍くらいですから。風邪やインフルエンザとは比較できないほど、まだ危ないです。ワクチンを打っておけば抗体は急には下がらないといわれているので、やっぱり今はどこかで打ち直しが必要なんですよね。
米倉 この状況はあと何年続きますか?
大曲 あと2〜3年かなあ。前にコロナウイルスの大流行があったといわれているのが1889年から1890年のことで、“ロシアかぜ”と呼ばれる感染症だったんですね。これが95年くらいまで何度も流行を繰り返しているんですよ。
米倉 え〜! 長期戦ですね。リスク対策で、換気や除菌などのほかに注意すべきことはありますか?
大曲 感染症専門医がいったら笑われてしまうかもしれませんが、普段から元気でいることがすごく大事なんだと痛感しています。よく寝てよく食べてよく運動する。それができている健康的な人は、たとえ感染しても重症化するリスクが低い。だから、やっぱりコロナ対策としては生活を整えることが何よりも大切なんです。
「感染対策の意識をもって、健康的な生活を大事にします」米倉さん
大曲 僕の発想ですが、自然界の環境の中で、どう頑張ってもコロナを含めたウイルスをゼロにはできないだろうと正直思っています。ですのでリスクを減らす考え方としては、密室は換気してウイルスの濃度を下げよう、テーブルの上は拭いて数を減らそう、という感覚なんです。
米倉 まずは健康を意識して楽しく生きることが大切だと。そう考えると、そろそろ海外にも行きたいのですが。南の島なんて換気はよさそうです(笑)。
大曲 お気持ちはわかりますが、僕はまだ行きたくない(笑)。現地も大変な状況で、果たして旅人にまで医療の手が回るのだろうかとやや不安ですから。
米倉 今日はとても勉強になりました。自分でできることを整理すると、好きなものをバランスよく食べて運動もして健康的に過ごす。マスクにアルコール除菌、換気が大切。会食は少人数で。それも感染状況を見て、増えてきたら時期をずらして自分を守りましょう。海外旅行はもう少し我慢(笑)。
大曲 完璧です!
国立国際医療研究センター 国際感染症センター
東京都新宿区戸山1-21-1 TEL03-3202-7181(代表)
国立国際医療研究センター 東京都の感染対策の本拠地・国際感染症センターは、国立国際医療研究センター内の専門機関の一つ。 特定感染症指定医療機関の一拠点として感染症患者の入院・外来診療、研究、人材育成に取り組み、国内最先端の感染症治療・研究開発を担っています。
国立国際医療研究センターの歴史は1868(明治元)年、現・千代田区の山下門内に設置された兵隊假病院から始動。前身の東京陸軍病院治療科に勤務した作家・森 鷗外の胸像や執務机が展示されています。
米倉 涼子(よねくら・りょうこ)
1975年8月1日生まれ。神奈川県出身。B型。5歳から15年間クラシックバレエを習う。2012年に開始、現在第7期まで放映された『ドクターX 〜外科医・大門未知子〜』(テレビ朝日系)は米倉さんを想定したあてがき。2021年秋放映の第7期は100年に一度のパンデミックをテーマに取り入れ、平均視聴率、個人視聴率、全民放連続ドラマの年間1位。2012年ミュージカル『CHICAGO』にてNYブロードウェイデビュー。2017年、2019年と3度の主演を果たす。Netflixシリーズ『新聞記者』(主演・松田杏奈役)配信中。●特技/クラシックバレエ ●趣味/舞台鑑賞。英語、スペイン語の勉強 ●座右の銘「万里一空」
『家庭画報』2022年3月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。